落ち着いた良い日が続いている。気持ちもそんなには焦ってないし、音楽も聴ける。あったかいお茶を飲みながら窓の外をぼんやり見つめる余裕があって、空を5分割する電線を眺めるのが子供のころから好きだったことを思い出した。本屋で本も立ち読みできる。
なぜか忙しくなった9月後半と10月一週目を乗り越えたので、すこし振り返りでも書こうかな。
福岡に一人旅
自分への誕生日プレゼントとして福岡へ。初日に訪れた六本松エリアが好みにぴったりと合って、自分が楽しいと感じる場所を見つける嗅覚がいつのまにやら鍛えられていたことに少し感動した。amuhibi knitのお店を訪れ、ROWANの毛糸たちを眺める。どれも絶妙な温かみのある色合いで、それ相応のお値段がするけれどもせっかく一着編むならこの毛糸で編みたいと思うわせるものだった。しかしその場では買わず、一旦情報だけ持ち帰り。なぜなら私はまだ一着編めるほど棒針編みが得意ではないから。残念。
一人で知らない街を歩いていると、何もなくても大丈夫な気持ちがしてくる。どこまでも行けるような気持ちになるし、実際行けてしまうのだろう。私は旅行中も無理して深夜まで起きていたり夜に繁華街に出ていくようなことはしないので、17時頃にはさっさと銭湯に行きホテルに帰って近所のお肉屋さんで手に入れたピリ辛チキンやコロッケを夕飯にぼんやりテレビやYouTubeを見ていた。結局は自宅の部屋でやってることと何ら変わらないのだろうが、なじみのない場所でやるいつも通りの夜は、寂しさや悲しさや焦りとは少し距離ができて心地よい。なにより『完全なひとりきり』というのが素晴らしい。
琵琶湖博物館
以前行ったことのある守山市図書館に行くついでに、パートナーが興味があると言うので行くことに決まった琵琶湖博物館。これが予想外に広く、おもしろくて、最近は人に会えばすぐここに行くことをおすすめしている。水生生物は琵琶湖だけあって淡水に住む生き物のみに限定されており、ナマズやオオサンショウウオが多く登場する。海遊館のような派手さを求めるなら違うが、岩陰にこっそり隠れるように呼吸する2メートルほどのオオサンショウウオをようやく発見したときは、あまりの大きさと迫力に二人でしばらくずっと笑っていた。おそらく目玉であろうビワコオオナマズの水槽は少し前にガラスが大破してしまったそうで展示は休止中だったけれど、それはそれで「このサイズの水槽が割れるのか」となかなか面白かった(割れた当時の写真が貼られていて、本当に水浸しになっていた)。
それとなぜか一匹だけアザラシが飼育されていた。展示スペースを覗いたときは重たげに眠っていたのでわからないが、館内の柱には芸の練習中である旨とyoutubeチャンネル、そしてキラキラとした目をこちらに向けたアザラシの写真に「がんばるぞ!」と吹き出しの書かれたポスターが貼ってあったので、おそらく芸も頑張っているのだと思う。
生駒でスリランカ料理
生駒に夜ご飯を食べに行った。往々にして動き出しが夕方なので着くころには必然的に夜ご飯を食べることになるのだが、私としてはナイスだったと思う。スリランカ料理店『森のレストラン ラッキーガーデン』は席の半分以上が屋外にあり、小さな個室が点々としているキャンプ場のようなお店だった。一番人気のカレープレートは二種のカレーと様々な副菜が乗っており、全部がおいしかった。屋外で食べる非日常感もさることながら、今回は焚火の前を選んだので暖かいし炎を眺めているのも落ち着く。マシュマロも焼けるらしい。めちゃくちゃ気に入ったのでもう一度行きたいが、今回は車で訪れたため、電車だとどの程度行動しづらいのかが計りかねるのがネック。車、運転できるといいんだけどね……。
お店に周辺施設の案内チラシも置かれていて、どうやらその一帯で盛り上げている様子。他にも気になるところの多い場所でした。生駒ってたのしいね。
外側から見ると
2週間ほど仕事やら旅行やらでとにかく家にとどまらない生活を切り抜けて、この数日はやたら穏やかに過ごしている。心配事はもちろん頭に浮かんでくるし、楽しくてなんでもやってやる!という気持ちになっている時ほど楽しくあってはいけないと自分を縛るように不安がわざわざ顔を見せてくるのは相変わらずで、それでも今日はうまくやり過ごしていると思う。
そしてこうやってあったことを書いて客観的に見てみると、楽しそうに過ごしているではないか。良かった。安心した。
穏やかに過ごす日ももう少し前までは数か月に一日だけ訪れる極稀な日であったけれど、最近は頻度も継続日数も増えた。もっともっと楽しく生きていたいと思うのは高望みかもしれないが、いい日も悪い日もそういうもので人間として普通なのだと思える環境に来られたこと自体がうれしい。
ところで最近もう、そんなに書くことがない。文章を書くことに少々飽きたような気がする。やりたいこともあり、勉強することもあり、人と会って楽しんだり打ち合わせしたり、かと思えば一人になってバランスをとったり、私の毎日はもう十分に十分なのかもしれない。